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2019-05-14 鎮魂回路 電流帰還コンストラクションアンプ [ものづくりと工作]

しばらく前から実験していた、電流帰還コンストラクションアンプのPCBを描いた。

過去記事はこのへん。
https://haru-sonic.blog.so-net.ne.jp/2019-04-02


実験用なので小さめ100mm×110mm(2ch)。
パワートランジスタの足を90度曲げて、ケース底面等に取り付けられるようにしたら、
100mm×100mmに納まらなくなってしまった。はみでたのはコイルだけどネ。
そのため、出力側はすかすか、入力側は部品がぎっちりになった。

回路は、こう。(細かいところは省略。)
20190507_1.jpg

29石/ch。アイドル調整用のトランジスタがnpnになっているけれど、実際はpnpにしている。
ユニバーサル基板で試作した時に気になった点を、いろいろと盛り込んである。
でもこれ、正負14V以上の電源で動かすから、雑音指数を考えると
一番左側はこうしたほうがいいかもしれない。(この部分のJFETは2SK208。)
20190507_2.jpg

これで30石/ch。
オフセット調整やDCサーボ、デカップリングコンデンサ等を含むと、
コンデンサ16個/chLED6個(ものによっては3個+短絡)/ch、抵抗は37個/ch。
ふわっと設計した割には多くなった。
これ以外にも、手巻きコイルと大きめの抵抗が1個ずつや、
リレーとダイオード、放熱用の絶縁シートとねじ類もいる。

半導体は一部を除き面実装へ。銅板貼れば熱結合しやすくて捗る。
大きな電圧をかけて大きな電流を流す抵抗器もないので、
ほとんどが1/10の面実装品で足りる。
これ、電源電圧をそのまま抵抗で受けて電流を決定する部位が
ひとつもないので、電源電圧はある程度の自由がきく。


このアンプは、プリにするのか、パワーにするのかと、電源をどうするのかが
なかなか決まらずPCBが描けなかったけれど、プリ/ヘッドホンアンプ・小出力パワーになった。
ボリュームのてもちはあるし、過去の制作物から電源とケースを奪ってもいいネ。
音が出せるところまでやるかはわからないけれど、間違いなくデータは取る。

実際のPCBでは、オフセット調整とDCサーボ用のパターンも描いてある。
今回から、DCサーボのコンデンサとオペアンプも面実装品。
デュアルトランジスタは使っていないので、トランジスタの上に銅板を
貼るか、そこは目をつぶってDCサーボかけて使う。
JFETはBJTほど特性があってないから、
熱の前に、選別しないといまいちな気もするけど。


このアンプは、簡単に見える基本構造だし、よくある正負対称の
電流帰還アンプからは、退化しているように見える人もいると思う。
だけど、このアンプは「動作を(ある程度)理解し、再解釈する」ものだし、
これでダメなら、ダメ探しをして、次にいかせば良いだけだから、マイナスは少ない。

反転入力側の入力インピーダンスなど一部の特性は、測るまでもなく改善しているけども。
(一般的な電流帰還アンプは、反転側の入力インピーダンスが低い。)
これだと反転アンプとしても、センサの検出用としても、使えると思う。
それでいて、F特が利得の影響を受けない、電流帰還の特徴を併せ持つ…はず。
入力部のFETのソースに入っている抵抗と、内部補償容量でカットオフ周波数が決定する。


このアンプを、「根本を理解しようとせず、大きな改良もできず、古臭いやり方を
続けている物への挑戦」とかすっとぼけたことを言う気はない。
残ったものには残った理由が何かしらあると思うし、
私みたいなのが新しいことをできる可能性が低いのはわかっているから。
だけど、残っているものと、緩やかに死んでいっているものは、
どう考えても違うし、まあ色々と思うところがあって。

でも、これで一石投じられたら、楽しいと思う。



2000年以降、Pch JFETが入手難になってきたのは残念だけど、
そのおかげで、いくつかの新しいアプローチが見られたのは面白かった。
私のこれも、目的はそれだけではなかったものの、
Nch JFETのみで構成した入力部を持つアンプのひとつ。


それにしても、ディスクリートでそこそこの特性を出そうと思ったら、
どうしてもこのくらいの部品点数になってしまうと思う。
出力段も、2段だと入力インピーダンスがちょっと低い場合が多いし。
(2段でこねて苦労したことがあるから、3段が好き。)


私みたいな個人でもこれくらいはできるのだから、
メーカーさんはもっと高度で難しいことを、頭の良い人たちがやっているのでしょうネ。